2030年に運用資産額5億円到達を目標にしている”あきひろ”です。
株式投資をするにあたり、日々経済ニュースを見ることが日課になりましたが
そもそもニュースの内容がよく理解できない、って事がよくありました。
歴史や過去の様々な事件、そういう事が現代史に脈々と影響し、今の経済活動の礎となっている事が理解できると、そういった教養を身に付ける事が回り回って株式投資にも大いに役に立ってきます。
お金を増やす事で豊かな人生の一助とする方針はもちろん変わりませんが、例え直接株式投資に関係は無くても、ただ純粋に、教養を身に付ける事というのは物事の深い理解を助けて、人生そのものを味わい深くして豊かな人生を送るものに成り得ます。
今回は『日韓関係』について4つの章で展開してます。
第1章では、直近の日韓関係の問題についてお送りしました。
「GSOMIAの破棄」「輸出規制」からの「ホワイト国除外」そして日韓の歴史に関する双方の情報格差、ですね。
第2章では、戦前から今日に至るまでの日韓の歴史をダイジェストにお送りしました。
戦前の1905年の日韓併合から2018年の徴用工訴訟問題まで、ですね。
第3章では、長らく続く領土問題である『竹島問題』がどこから来ているのか、そして韓国ならではの国民と大統領との忖度関係について説明しました。
今後の日韓の未来はどうなっていくのか?そしてGSOMIAはどうなっていくのか?ここの展開に注目していくためにも、第1章の終わりでも少し紹介しましたが、アメリカ・中国・ロシア・日本・韓国・北朝鮮、この6国の思惑が入り混じっている事を理解しておく必要があります。
この最終章では、そこを深く見ていきたいと思います。
緊張が続く「米朝関係」
アメリカ側の思惑
戦後アメリカ”一強”の時代があり、韓国と日本にはそれぞれ軍が置かれていました。
日本にはアメリカ軍がいましたし、韓国には国連軍を置いています。
核も配備しています。THAADというミサイルですね。
そういう大義名分です。何と言っても休戦中ですからね。
休戦中なので主にアメリカ軍で構成された国連軍を韓国に配備して、日本に米軍基地を配備して北朝鮮・ロシア・中国に対して睨みを利かせています。
それがアメリカの思惑でした。
北朝鮮が最近、大陸を横断できるようなミサイルを作りました。
核もあります。
そういう報道をしていましたが、それがアメリカにとっては嫌ですね。
アメリカの本音はこういう事です。
キム政権を維持し続けたい北朝鮮
北朝鮮という国は国民が貧しくなろうが、そんなの関係なしにお金を核開発につぎ込んできました。
北朝鮮は他に頼るものがないので、他の国に対して強気に同等に交渉するためには核に頼らざるを得ない側面があります。
北朝鮮にとっては金日成(キムイルソン)・金正日(キムジョンイル)・金正恩(キムジョンウン)と続く、このキム政権を維持し続ける事が何よりも大事なんです。
そのためにこれまで核開発に一生懸命になってきたわけですね。
これが核保有の一つの理由ですが、もう一つ北朝鮮が核を頑なに放棄しない理由があります。
リビアの二の舞は踏みたくない
かつて、リビアにカダフィー大佐という独裁者がいて、周りから「核を放棄しろ」と言われて2003年に放棄しました。
そしてその後2006年にアメリカはリビアを『テロ支援国家』から指定解除しました。
それにより経済制裁も解除されましたが、さらにその後の2011年に『アラブの春』と言われる民主運動で独裁政権に反乱が起きてカダフィー政権が崩壊しました。
そしてなんと、その反乱を欧米が支援したんですね。
こういうやり方の事を『リビア方式』と呼ばれています。
『リビア方式』北朝鮮にバレる
このリビア方式についてトランプ政権の政治家がポロっと失言してしまった事があります。
って(笑)
それが北朝鮮側に伝わってしまったんで、北朝鮮的には震え上がります。
そんな感じで北朝鮮は何が何でも絶対に核を放棄しない流れになってしまいました。
【米朝首脳会談】垣間見える各国の本音
韓国が国民の反日感情を蒸し返して国民の支持を得る、そういうやり方をしているという説明をしましたが、実はこのように仮想敵国を作る事で、国内の指示を得る手段としているのはどの国でもやっている事なんですね。
挑発に乗るトランプ大統領
米朝首脳会談。北朝鮮とアメリカが対談しましたね。これをなんでやったのかを見ればよくわかります。
これまでアメリカは北朝鮮から何かと挑発を受けてもほとんど相手にしてきませんでした。
という姿勢を貫いてきました。
でも、今回挑発した相手は結構切れやすいトランプ大統領で、挑発に乗りました。
金正恩の事を
と言って乗っかってきました。
北朝鮮に核を放棄させて歴史に名を残す!
それで喧嘩を売っては引き、という事を繰り返して、北朝鮮側も
的な事を言ったわけですけど、そうなるとトランプ大統領としても、ここは踏ん張りたいところです。
もしここで北朝鮮に核を放棄させたら、歴史に名前を残せます。
過去、オバマもブッシュもできなかった事ができるんですから。
引くに引けなくなっちゃった・・・
そんなトランプ大統領は意気揚々と対談してくる事を決めたわけですが、肝心の北朝鮮側は
って逆に引かれてしまったんで、トランプ大統領は引くに引けなっちゃいました。
焦って前のめりになってとちる
そんな感じで、最初の米朝会談では、北朝鮮が『朝鮮半島内の非核化を進める』と言う言葉と引き換えに、アメリカは『今の北朝鮮の体制を崩すことはしない』そう言う事を言わされてしまいました。
そもそも朝鮮半島内の非核化って新しい事じゃないのに、アメリカは迂闊な事を行ってしまいました。
上機嫌だったトランプに対してアメリカ国内で
ってなって
つってもう一回、二度目の対談になりました。
権力者を推し量る「目」を養おう
結局のところ、こういうところから見えてくるのは、アメリカは北朝鮮に対して上手く外交している、と言うところを国内に見せたい、って本音があるわけですね。
そんな感じで、この韓国や北朝鮮に関係している各国、みんなそう言う気持ちを持っているっていう事を同時に見ていかないと、本当のところが見えてこないんですね。
本当にその国と揉めているのか?
その国と揉めているという風に見せかけて、それを上手く利用して国内に上手く見せようとしているのか、それはアメリカにも北朝鮮にも韓国にも日本にも言える事です。
「外と揉めてるんだったら私が必要でしょ」っていう権力者の本音に対して、ちゃんとした目で見なきゃいけないのも国民の仕事なんですね。
各国の立ち位置の整理
日本と北朝鮮
ところで、日本は北朝鮮との間で「拉致問題」があります。
これの交渉をしていかなければいけない一方で、北朝鮮に対して日本は経済制裁を加えています。
これは北朝鮮の保有する核に対してアメリカからなんらかのプレッシャーをかけるよう言われているからですね。
アメリカと北朝鮮
中国の北朝に対する裏支援
アメリカの経済制裁って前からあったんですが、実はさほど機能していませんでした。
というのも裏で中国が支援していたんですね。
って感じで、裏でやってました。
船を港に付けずに、船と船で近づいて海上でやりとりしてました。「瀬取り」というみたいです。
そんなこともやってました。
中国・ロシアの北朝鮮への経済制裁強化
そして、北朝鮮はさらに強い軍備を整えました。
ミサイルも打てます。
そんな風になってきたんで、中国・ロシアも最近になって経済制裁に加わってきました。
そうなってくると北朝鮮的にはきつくなってきます。
そんな中でも核を放棄させようとガンガン攻めるアメリカ。
制裁がキツくなってきた北朝鮮。
韓国が望む悲願の『南北統一』
それに対して韓国は何を考えているか?現在の文在寅大統領が考えているのが
『南北朝鮮の統一』です。
なぜか?
そもそもなんで二つの国に分かれていたって、民族の意思ではなかったですよね。
元々朝鮮半島っていうのは一つの民族で日本に支配されていて、その日本がいなくなった途端にアメリカとソ連によって分けられてしまったんですよね。
この感情が民族にずっと流れています。
南北統一すれば歴史に名が残る
金大中(キムデジュン)大統領の時に、『南北首脳会談』をやりました。
その時、なんと「ノーベル平和賞」を受賞しています。
それぐらい、この「北」と「南」は大国の代理戦争の場になっているという悲劇があるわけで、『民族統一』は悲願だという朝鮮の裏の強い感情が根底にあるわけです。
会談で「ノーベル平和賞」ですから、もしこれを成し遂げて南北統一したら歴史に名が残りますね。
文在寅としてはこの南北統一をなんとしてでも成し遂げたいんです。
悲願を達成し、アメリカの支配からの脱却
というのも、『アメリカ”一強”』の時代が終わりかけているとも言われています。
『米中貿易戦争』については記事にしていますが、中国も相当な国力を身につけてきています。
韓国国内の中には
という人もいれば
そういう考え方もあるんですね。
そんな中で文在寅が考えているのは、南北統一と共に、アメリカと日本の支配から抜け出したいと思っているんじゃないかと言われています。
韓国内で分かれる意見
これに対しては国民の中でも意見が分かれています。
GSOMIAを破棄するだけでもデモが起こったりしてます。
っていう感じですね。
つまり韓国内には統一を願う人とそうでない人に相当分かれています。
ドイツのようになりたくない
これはなぜかっていうと単純に統一すれば良いって話でもないんですね。
これはかつて同じように東西冷戦によって東西に分けられて後に統一したドイツを見ているからなんですね。
戦後、西ドイツと東ドイツに分けられていてベルリンの壁崩壊と同時に東西統一して『よかったね』ってなっている政治的な観点がある傍らで、西ドイツは裕福でしたが、東ドイツは貧しかったので、それによって東ドイツを助けるため西ドイツから大量の資金が流れました。
西ドイツ的には足を引っ張られている感じが常にあり、今でも東ドイツ側は所得水準が低かったりと、そういう問題もあったりします。
世代で分かれる意見
そんな事を見ていると
「朝鮮半島も今頃南北統一して大丈夫なのか?」
そんな風な意見があります。
世代によって意見は顕著で、上の方の世代は一緒だった時代も知っているので
と考える人もいれば、生まれた時から分かれている人にしてみれば
という感情もあります。
だから、そういうのをなんとか慣らそうとして、スポーツの大会とかで合同チームを作ったりするのは、そういう国民感情をなんとか慣らそうという流れなんですね。無理やり感もありますが。
文在寅大統領の周辺状況
そんな中で、文在寅大統領は足元では国内にいくつか問題を抱えています。
経済問題はその一つです。今、韓国国内の景気は非常に悪いです。そのことで批判が高まっています。
それに加えて、自分の側近ナンバー2にスキャンダルが山積みです。
そんな風に色々と問題があります。
こんな大スキャンダルを抱えている側面もあります。
GSOMIAを破棄した時の各国の思惑
では韓国がGSOMIAを破棄したらどうなるんでしょうか?
統一したらどうなるのか?
という事ですが。
中国・ロシア
中国的にはありがたいらしいです。
なぜかっていうと、朝鮮半島に常駐している国連軍がいなくなるからです。
これは『朝鮮半島の平和を守るため』という大義名分でしたよね。ですが、中国にとっては結構邪魔な存在でした。
でもいる理由がなくなるとすれば、アジア的にはホッとします。
なので、GSOMIA破棄について中国とロシアはほくそ笑んでいると言われています。
アメリカ
アメリカはどうか?
これも微妙なところで、流石にGSOMIAの破棄はしないだろう、という考えがある一方、今の大統領は「アメリカファースト」の考えです。
世界の警察をやっていた頃の時代のアメリカの大統領とは考えが少し違います。
今のトランプ大統領は『国際平和』のためにこれ以上予算を割きたくないっていう大統領です。
どちらかというと国連軍の監督配備は辞めたいのが本音です。
ですが、もし辞めていなくなると中国とアメリカのパワーバランスはどうなるのか?と懸念するアメリカの人の意見もあります。
北朝鮮
そして北朝鮮はどう考えているのでしょうか。
南北統一したい韓国に対して北朝鮮としてはあんまり統一したくないのが本音です。
だから「これ以上韓国とは対話しない」という声明を出しました。
どういう事かというと、北朝鮮がやりたいことというのは、民族の統一ではなく、あくまでも第一の命題は“金政権の維持”です。
本当に統一したら今のキム体制は維持できるか微妙です。
だから北朝鮮のやりたいことというのは
そんな事を言いながらも周りに気を使ってもらいながら、今のままでいることなんですね。
まとめ:日韓関係の行方やいかに
最終章では、日韓関係を取り巻く各国の様々な考え方・思惑が交錯している事をお伝えしていきました。
そんな中で、当の日韓関係は『徴用工問題』『慰安婦問題』『竹島問題』、そしてその他の国際問題、いろんな問題が散りばめられています。
こうして韓国について深掘りしてみると、これまであまり知らなかった日本との関係もたくさん知る事ができました。
日韓の関係は我々日本人が元々知っている以上に深い歴史が根底にあり、日本としても過去の過ちに対して様々な形で謝罪の意を表してきましたが、それがうまく伝わりきっていない状況があったり、その根底にある『反日感情』を政治に利用する側面が出てきている事が分かりました。
今ある色々な問題がどのように着地していくかどうかまではわかりませんが、少なくとも、日本人としてはそのような事が起こっていて、その裏にはどんな過去があって、そしてそれらを踏襲してどのような意見を持っておくか、これらを気にかけておく事は非常に重要な事だと思います。
日本は韓国のように国民が直接トップを決めることはできませんが、少なくとも我々国民が選んだ政治家がトップを決めて、そしてそのトップが発する発言や意見は我々のものです。
国民がその問題に対して無関心である以上前向きに進んでいくことはないですね。
隣の国とはいえ、知らないことが多いです。
何ができるってわけでもないですが、こうして現代史を知ることは今起こっているニュースなどを理解する上で役に立ち、日常も濃くなっていきますね。