2030年に運用資産額5億円到達を目標にしている”あきひろ”です。
株式投資をするにあたり、日々経済ニュースを見ることが日課になりましたが
そもそもニュースの内容がよく理解できない、って事がよくありました。
歴史や過去の様々な事件、そういう事が現代史に脈々と影響し、今の経済活動の礎となっている事が理解できると、そういった教養を身に付ける事が回り回って株式投資にも大いに役に立ってきます。
お金を増やす事で豊かな人生の一助とする方針はもちろん変わりませんが、例え直接株式投資に関係は無くても、ただ純粋に、教養を身に付ける事というのは物事の深い理解を助けて、人生そのものを味わい深くして豊かな人生を送るものに成り得ます。
今回は『日韓関係』について4つの章で展開しています。
第1章では、『GSOMIAの破棄』やそこに至るまでの『輸出規制強化』及び『ホワイト国除外』に関する説明を行い、そもそも日韓の間では現代史にまつわる情報に対して大きく格差がある事を説明しました。
この第2章では、戦前から今日に至るまでの日韓の歴史をダイジェストに説明し、現在の諸問題に対して本質的にアプローチできるようにしたいと思います。
Contents
日韓の歴史をプレイバック
【1910年】日韓併合:日本による35年の朝鮮半島支配
1910年、日韓併合が行われました。
日本の朝鮮半島の支配の始まりです。
植民地支配のやり方も色々あって、「言葉」「宗教」「名前」「文化」とかは変えずに政治的な部分だけをコントロールするっていうやり方もありますが、この時の日本は韓国に対して、日本語を使わせたり、各地に神社を作らせたり、名前とか言葉も変えるような支配を行いました。
そしてそれは1945年、第二次世界大戦が終わるまで続きましたので、日本は約35年間、朝鮮半島を支配してきたんですね。
【1945年】ソ連南下:アメリカとの取り合い
そして、日本が敗戦して取り戻せたかっていうとそうではないんですね。
朝鮮半島は第二次世界大戦が終わったと同時に戦争が終わったわけではありません。ここからが非常に重要で、日本が支配していた朝鮮半島に終戦間際にソ連が南下してきました。
「今なら日本を倒せる」ってことで、ソ連が『日ソ中立条約』を破って朝鮮半島の北半分に攻めてきました。
このままだとアジア地区で力を持ちすぎてしまうソ連を警戒したアメリカが国連軍を朝鮮半島に派遣しました。
ここで両者攻防になっていたのが『北緯38度線』です。
そこで二つに分かれました。
南半分、現在の韓国の部分をアメリカが、北半分、現在の北朝鮮の部分をソ連が支配し、コントロールしました。
ソ連が作った国が北朝鮮です
アメリカが作った国が韓国です
朝鮮半島は日本の支配を抜けてなお独立出来ず、そのままソ連とアメリカの思惑の代理戦争の場となってしまったわけです。
【1950年】朝鮮戦争と一時休戦、そして南北分断
そしてさらに1950年、北朝鮮から韓国に攻め込み、『朝鮮戦争』が起こりました。
北朝鮮側をソ連や中国がバックアップ
韓国側をアメリカや国連軍がバックアップ
応戦の繰り返しで泥沼化し、休戦協定を国連と北朝鮮が結び、その北緯38度線を境に一旦“休戦”しました。
終わっていないのですね。今でもずっと「休戦状態」です。ここが理解しておかなきゃいけない重要なポイントなんですね。
国境ではなく「軍事境界線」です。
賠償金の請求
戦後、日本の支配から抜けて、日本に対して韓国側から賠償金を請求しようとしました。
これは戦勝国が敗戦国に対して請求する事はよくある事で、ドイツも第一次世界大戦の賠償金でその後は悲惨な事になりました。
と当時の日本は言い返しました。
実際に日本が戦後に賠償金を支払った相手の中には、日本が占領していた東南アジアの国もありますが、それはその時東南アジアは戦勝国であった欧米の植民地だったから、「戦勝国側」という事で賠償金を支払った背景があります。
と、日本側は主張しました。
そしたら韓国側は
と、要求しました。
それに対して日本が言ったのは、
と逆に言い返しました。
【1965年】日韓基本条約(国交正常化)
で、お互いにこんな感じだとラチが開かないので、当時日本側は佐藤栄作総理と朴正煕(パクチョンヒ)大統領との間で1965年に『日韓基本条約』というものを結びました。
その中で「日韓請求権協定」という今の協定を決めて日本から損害賠償ではなく「経済協力金」という形でお金を渡します。
無償供与:3億ドル(ただであげる)
有償供与:2億ドル(利子付き)
民間資金協力:3億ドル(民間企業が韓国に投資)
合計8億ドル(3兆円)当時の韓国の国家予算2年分に相当します。
こうしたわけです。
これが1965年日韓基本条約。
尽きることのない韓国側の謝罪要求
この事実があるので、徴用工問題と慰安婦問題が論点に上がるたびに日本側としては
という主張を毎回します。
一方韓国側の意見は
という主張です。
謝罪と一口に行っても色々と考え方が別れるところですが、よく言われるのは、「日本はドイツのように謝罪しろ」と言われます。
ドイツは実際ナチスドイツの時のことを事あるごとにトップがいまだに謝罪しています。要するにそれを見習えという事ですね。
そんな感じで韓国側は日本に対して誠意を求め続けています。
という日本と
こう言った国民感情が実際に存在し、日韓の間では事ある毎に摩擦が生じているわけですね。
【1993年】河野談話
そんな感じで徴用公問題と慰安婦問題は何回も取り沙汰され、その度に日本は謝罪を要求されます。
そして1993年に河野洋平、その時の官房長官が代表して謝罪を行いました。
と謝罪しました。
これはこれで日本の政治家の中でも揉めました。
っていう政治家もいれば
ていう日本人と意見が別れる中でも、そのときの国の代表が謝罪を行いました。
これが現在でも日本政府の「公式見解」という事になっています。
【1995年】アジア女性基金
さらに、1995年「アジア女性基金」というのがありました。
これは日韓基本条約の時みたいに「国から国」のお金だけじゃなくて、慰安婦の方々一人ひとりに200万円支払いました。
さらに日本の歴代総理大臣から慰安婦の方一人ひとりに対してお詫びの手紙も書いています。
そういう事もやっていますが、意外と我々日本人が知らないどころか、現地の韓国人にもあまり知られていなかったりします。
なぜか。それは「ちょくちょく」やっているからみたいですね。
具体的にここまでお金を払っているにも関わらず、何度も誠意を持った謝罪を要求してくるわけですから、派手に大々的にやっているわけではないので、この程度のことでは韓国の国民の感情は埋まらないんですね。
【2000年代】日韓関係良好
仲が良い時期もありました。
2002年には日韓ワールドカップがありました。さらにその後には、日本で韓流ドラマが流行りましたね。
特に『冬のソナタ』は凄かったです。K-POPが流行った事もありました。
ここはあまり詳しくないですが、KARAとか少女時代とか、テレビにもしょっちゅう出てましたね。
お互い歩み寄ろうという時期があったわけですね。
【2012年】突然の竹島上陸
ところが、2012年に李明博(イミョンバク)大統領が竹島に上陸しました。どっちの領土か揉めてる場所に、わざわざ「アピールのために」上陸したということで、日本に大きく刺激を与えてしまいました。
上陸しただけじゃなくて
という発言をしました。その発言によって日本側が一気に態度を硬化させてしまいました。
となってしまったわけです。
韓国大統領が気にする韓国の国民感情
竹島上陸に関して、李明博大統領は国内の支持率が下がってきたので、国民の反日感情利用して、人気取りのためにこういう行動に出たんじゃないかとも言われてます。
ここ、重要なポイントです。
何かと『韓国国民の感情』が出てきます。
実はそれによって、日本と韓国という政府同士の関係があるのとは別に、「韓国の大統領」と「韓国の国民」との間にも関係があります。
要するに韓国の大統領はちょくちょく韓国国民の顔色を伺う行動にでがちなんですね。
事あるごとに日本との関係を蒸し返すことで、韓国の大統領としては支持率を回復させようとしたり、支持率低下の目を背けさせるために日韓の問題を使っているんじゃないか、っていう日本側の意見もあります。
これが問題をややこしくさせて、何度も解決を妨げています。
【2015年】慰安婦問題日韓合意
さらに「和解・癒し財団」という基金を設立し、政府から10億円拠出しました。
これは基金を作って『民間のお金』という事で支援しますという風にしました。
『最終的かつ不可逆的に解決』という表現がなされています。要するに、もうこの慰安婦問題は後戻りしません。これで終わりです。こう合意したんですね。
簡単にこれまでの流れを振り返るとこんな感じです。
なかなかうまくいかないなりにも日本側としては歩み寄ろうとしているのも事実です。
しかしその後、そもそもこの日韓合意に反対していた文在寅大統領が当選し、この「和解・癒し財団」は韓国では解散させられてしました。
【2018年】徴用工訴訟問題
こうした流れを経て、この度の徴用工訴訟問題に続きます。
徴用工問題に関しては、「徴用工像」というのがガリガリの労働者の像が韓国の至る所に市民団体によって建てられています。
慰安婦問題に関しても、慰安婦をさせられていた少女の像が日本の大使館の近くに置かれてアピールされています。
これらに対しても
という日本側と
そういう韓国側との間でずっとばちばちやっているわけですね。
第2章まとめ
さぁ、第2章では日韓関係の歴史的な流れを順に追って説明していきました。そもそもの韓国という国ができた時の流れや、これまで幾度となく日本側から様々な形で謝罪してきましたが、なかなか埋まらない国民感情がある事がわかりました。
次の第3章では領土問題である「竹島問題」について深掘りすると同時に、なぜ韓国政府がここまで国民感情に寄り添うのか、その理由について説明していきます。そこには軍事政権からクーデターで民主化を実現した成功体験があり、それに常に危機感を抱いている政府がいます。
隣の国ですが知らない事がたくさんあります。
表面的な事だけでなく、いろんな人間としての感情が奥深くにあって面白いです。
それではまた。