2030年に運用資産額5億円到達を目標にしている”あきひろ”です。
株式投資で大きく資産を拡大させるためには、資金を高い成長性が見込まれる分野・会社へ投じる事が重要になってきます。
“お金が流れていく先”というのは今後我々が進んでいく未来でもあります。
今回は、もう言葉も珍しくなくなった5Gについて記事を書いていきたいと思います。
結構長いので、3つの記事に分けています。
第1章では『通信規格』の変遷と、今回の5Gで主に挙げられている3つの特徴について記事にし、5Gの概略をザッと説明しました。
そしてこの2章では、5Gで飛躍的に進化を遂げた通信インフラを用いて、実際にビジネスがどのように変わっていくのかを説明していきます。併せて確実に伸びると言われている業界についても紹介していきたいと思います。
Contents
ビジネスへの展開
勝敗を左右する「潜在的需要の発見」
そもそも今回の5G、実はこれまでの技術革新とは全く違う革新なんです。
これはなぜかというと「1Gから2G」「2Gから3G」、これらの時っていうのは既に困っている何かがあって、それを解決するという形で技術革新が起こりました。
例えば、1Gの時にアナログ電波だと音質が悪かったので、2Gでデジタルにして良くなった。
2Gの時にデータ通信をもっとしたい、もっと情報を受け取りたい、そう明確に思い始めたからこそ、3G回線の整備につながった。
さらに今以上にサクサク動画が見れるようになりたい、ということで4Gが誕生した。
こんな形で何か明確な壁があって、それを打破する、問題を解決する、そういうシンプルなアプローチだったんですね。
ところが、今4Gの時点で通信に関しては結構満足している人がほとんどだったりします。確かに5Gでさらにすごい事ができる様になるのは間違いないんですけど、そもそもある程度満足できてしまっているから、「結局何ができるんですか?」っていう事に対して明確になくて、それを見つけていくのはむしろこれからの事なんですね。
でも逆に言うと、だからこそものすごく可能性があります。ただ単に5Gの通信インフラを全て整備すればそれで完了か、と言うと全くそうではなくて、結局この5Gというパワーを上手く活用できる企業や仕組みが誕生するかどうかが重要なポイントになってきます。
結局「使いこなす」ところまで持っていって、ようやく真の意味での整備って事になるんですね。
そういう事情もあって、当然いろんな準備も必要になりますから、日本の場合は2020年を照準にしているんですね。
まだ見えぬその我々人間が本当は解決したいけど自分たちでもイマイチわかっていない“そこ”。「潜在的需要の発見」と言われているんです。
この5Gではそこを発見した者が勝つわけですね。
【B2B2X】ビジネスの形を劇的に変える
従来の(って言うか現在も)ビジネスの形というは大きく「B2C」か「B2B」に分けられます。
“Business to Customer”
商品・サービスを「事業者(企業)から消費者へ」直接販売する形態。
スーパーとかコンビニとかこういう小売業は典型例。このようにお客さんに直接届ける仕事はB2C。
“Business to Business”
商品・サービスを「事業者(企業)から事業者(企業)」に販売する形態。
B2Cと違って特別テレビCMを打ったりするわけでもないので知名度の低い企業が多かったりするが優良企業も多い。
どちらにしても、大きくは「自分」と「相手」、この2者間でのやり取りが基本だったわけですが、こういうビジネスのやり方全てにこの5Gの技術が乗っかってくる様になります。
なぜかと言うと、「多数同時接続」を武器に“IoT”(Internet of Things)の時代に突入します。
あらゆるものが全部インターネットに繋がっている時代。
冷蔵庫もインターネットに繋がるし、
家の玄関もネットに繋がる。
そうなると、冷蔵庫の中身ももスマホで確認できる。
玄関開けてるか閉まってるかスマホで確認できます。
こう言う時代がIoT社会によって到来します。
だから
冷蔵庫を作って売っていた企業も、インターネットと合体する必要が出てきます。
玄関のドアを作ってた人もインターネットとビジネスで合体する必要が出てきます。
そう言う風に、あらゆる商品とあらゆるサービスが「インターネットとつながる」必要が出てきますから、要するにあらゆる企業はインターネットの通信網を手掛けている通信業社と手を取り合う必要が出てきます。
消費者へ販売するにも
事業者へ販売するにも
これから5G社会の中では、例えばdocomoとかauとか、そう言う通信インフラを提供する企業と手を取り合って商品・サービスを提供していく事になります。
そうなると、従来のB2CはB2B2Cになり、従来のB2BはB2B2Bという形になってきます。それぞれの前にもう一つB2がつきます。つまり通信業社がここに来ます。B2B2X(C or B)が基本的なビジネス形態になると言われています。
そうなると劇的に変わります。だからただ単にドアだけを売っていた企業も、インターネットと自分の商品とかサービスとかが常に接続されている状態でビジネスを考えないといけなくなります。
まだ具体的なイメージができないと思いますが、事例として今既に言われている代表的なビジネスの形を紹介します。
【XaaS】具体的な一つのモデル
もはや“SaaS”とか“MaaS”って言葉は有名ですね。でもイマイチわからない。そういう人も多いと思います。簡単に説明します。
まずは“SaaS”
“Software as a Service”
「サービスとしてのソフトウェア」
という事ですが、この真ん中の”a”がポイント。「一つのサービス」って事です。
これは既にいろんな企業が始めてますが、マイクロソフトとかアドビが代表的です。
マイクロソフトとかアドビっていうのはこれまでパッケージでOfficeソフトを販売してましたね。アドビもそうです。
要するに商品(パソコンのソフト)を箱のパッケージにして電気屋さんで売ってました。CDをドライバーに入れてインストールして、とかって形です。こういう風に商品をただ売るんじゃなくて、どうしたかっていうと、その商品であるソフトをクラウド上に置いた状態で、それを使える様にするっていう『定額制の月額サービス』にしたんですね。
そのことによってマイクロソフトやアドビは非常に大きな利益をあげる事ができる様になりました。
つまり、ただの「ソフト屋さん」から「ソフトのサービスをネットを通してお届けする会社」になりました。
つまり先ほど説明した“B2B2X”の形ですね。ネットを通して今まで売ってたものを売る様になりました。
そして次に“MaaS”。
“Mobility as a Service”
「サービスとしての移動手段」
これをやろうとしているのがトヨタです。
日本を代表するトップ企業、自動車メーカー中の自動車メーカー、世界のトヨタが発表したので結構ニュースになりましたね。
要は『自動車屋さんを辞めます』という事を言ったわけですね。
どういう事か?これから、自動車っていうのは自動運転になっていきますね。しかも今は“カーシェアリング”もあります。
自動車はいちいち買って自分で所有する物ではなくなってくるのは間違いないし、自動運転になれば、自分が運転する必要もなくなります。
こういう環境が完全に揃ったら、『自動車を自分で買って、自分で所有して、自分で運転する』なんていう事は一部のそれを好んでする人以外は基本的にする事がなくなるはずです。
以前の(現時点に於いても)この「生活費用として」の在り方はある意味「娯楽費用」になってくるでしょうね。
こうなってくると、それこそ自動車自体、今ほどそんなに売れなくなってくるのは明らかですよね。
それでもそういう『移動手段の必要性』は変わる事はありません。となると、形が変わるわけですね。
なので、そういう既定路線的な未来を想定して今考えられている具体的な姿は
街中を全自動で動いている自動車を呼ぶ
それを使う
それで駅かバス停までまで行く
そこから電車とかバスとかに乗り換える
また自動車を呼ぶ
それで目的地まで行く
そういう一連の移動手段を全部サービスに中に入れて、『パッケージ化したサービスとして提供し、そしてそれを定額制にする』そういう事なんですね。
つまりトヨタはそういうことをやっていこうとしています。
『トヨタが自動車を売らなくなる時代』
それは何も自動車自体を辞めてしまおう、という事ではなく、自動車を始めとする移動手段を“サービスとして提供していく”企業に変容する事を決めたわけです。
だから「移動手段を提供していく」という抽象的な表現で捉えれば、企業に脈々と流れている在り方は特に何も変わっていないわけですね。
よく考えれば、こういう「在り方は変わらずやり方を変える」事で時代と共に変容していく進化の概念というのは、何もこの5Gだからってわけじゃなくて、大小問わず時代の変化と共に生き残っていく上では必然的な事なんです。
『変化するものだけが生き残る』という昔から言われている名言もやはりここで色合いを帯びてきます。
話を戻しますが、結局今ある様々な商品やサービスの多くが、このように定額性になったり、それをネットを通して販売していく時代に変わってくるわけですね。
これがこの5Gで生まれるビジネスの在り方、『XaaS』そして『B2B2X』という事ですね。
どんなビジネスだってこうなっていく
そしてこのような商売の仕方があらゆる分野で一般的になるとすれば、「野菜を売る」っていう事も同じような変化をしていきそうですね。
「一つ一つ野菜を売る」んじゃなくて「新鮮な野菜を好きな時にお届けする」サービスを定額制にする、なんていう企業も出てきそうです。
店舗に野菜を置いて買ってもらうんじゃなく、インターネット上にラインナップを展開しておいて、注文が入り次第産地から直送する、そういう形にしていけば、産地から輸送されてくる野菜の位置も全て追跡されて安心ですね。
このように野菜だろうが車だろうがソフトだろうが、何を売るのも、このインターネットが全て普及した環境の中で販売していく仕組みになっていきますね。
こういう時代になっていく事がわかっているかわかっていないかでエラい違いです。こういう事を見据えてすぐに変化できるようでないと、いくら大企業だといってもこれからの時代はやばいですね。
そうなると投資家としては、やはりこういう事に速やかに舵を切ったり、あるいはそういう分野に対して積極投資を行っている企業に投資した方が大きなリターンを得る事に繋がるでしょうし、何なら通信業社というのは、この先さらに大きくなっていきそうですね。
あの世界のトヨタだって、胡座を嗅いでただずっと車を作り続けていたらどうなりますかね?先にMaaSの仕組みを作った会社に全部持っていかれちゃいますよね。
例えば日産やマツダが、トヨタより先に一社で全部完成させてしまったら・・・
って言ってても、
こんな風になったら絶対勝てないですよね。
どんなビジネスをやるにしても、このマインドを持っている人が未来を見ていて次の時代も勝てるって事ですね。
だからさすがですね。トヨタもマイクロソフトも一流企業は伊達じゃない。もう既に見てるどころか行動に移しているって事なんですよね。
【ほぼ確定】次に伸びる業界
これらの事がわかっていて、初めて次の時代に競争に行けるわけですけど、潜在的な需要はまだ推し量る事が難しいし、広がりもどこまで見せるかわかりません。そんな中でも、今確実に来ると言われている幾つかのジャンルがあります。
①動画
何つっても高速大容量ですからね。
もう既に相当広がっている市場ですけど、それでも一部では通信速度に制限がかかる時間帯ができたり、Wi-Fi環境が整備されていないところだとパケットの上限まで使っちゃって見れなくなったりしますよね。そういう事がなくなります。大容量でずっと見れる様になります。
これまでの電波を統合して、そんなものじゃない通信量が通る様になるので、動画見放題です。
今はYouTubeでも、ある程度画質を落としたり、一つの動画の時間を短くしたり、アップする側が現在の通信環境を考えて調整するのが普通になっているし、今のスマホで見るのに適したサイズ感にしたりしています。
でもそういう制限が無くなって、もっと良い画質で見れる様になったら動画の未来はどうなるかって事ですけど、それが見れるスマホも用意されてきています。
サムスンの“ギャラクシーフォールド”っていう折り畳みスマホですね。
上の(↑)写真を見ればわかりますが、折りたたみって言っても画面が二分割されているわけではないんですね。一つの画面を折りたたんでいるんですね。
こういう事は従来の液晶画面じゃできなかったんですね。“有機EL”が普及してスマホの画面に採用された事によってできる様になったんですよね。このスマホを使えば今までのスマホよりも大きなタブレットくらいの大画面で動画が見れる様になるんですね。
で、そんな大画面で動画を見る事があるのかって話なんですけど、サムスンがターゲットにしているのは5Gの時代です。超高画質で長時間動画を見たくなる日がくる、そこに向けた布石ですね。
例えば電車に乗っている時間とか、サラリーマンであれば出張中の長い移動時間、そういう空き時間を活用して映画とかを見る日が来る、そういう事ですね。だって、何つっても2時間の映画が3秒でダウンロードできる様になるわけですからね。
でもすごいですよね。これまで2時間の映画とかってダウンロードするのに結構な時間がかかってましたし、環境によっては全然無理なのでストリーミングで見たりとか、そんな感じでしたからね。
そんで結局諦めて、短い動画で手を打ったり、そういう事って結構ありましたからね。でも2時間が3秒でダウンロードできてそれが超高画質で大きい画面で見れるんだったら見たいですよね。
私なんかもあんまり映画とかしょっちゅう見る方じゃないですけど、こんなに気軽に見れるんだったら是非見たいですね。海外出張の長時間の飛行機の中とかでも大画面で見れるわけですからね。
自分で言ってて思いますけど、現にこうやって今までさほど興味なかった人間も興味関心を持つようになって、大袈裟にいうと今まで無かった市場も開拓できますよね。しかもダウンロードするんでWi-Fi環境じゃなくてもいけますし。
まぁだから動画の未来ってまだまだ拡大していきそうですよね。今でも相当な進化してますけどね。YouTubeも10年以上前から見てますけど、出立ての頃に流れていた動画と今流れている動画でも全然違いますもんね。コンテンツとしての質が。それも4G回線になってスマホが対応できる様になったり、そんな通信環境の進化とかデバイスの進化がその間にあったからなんですけど。
そういう環境の進化がコンテンツ自体の中身を猛烈に変えますもんね。まぁでも5Gが普及すると比べ物にならないでしょうね。
そして次。
②VR/AR
バーチャル・リアリティとオーグメンテッド・リアリティ。仮想現実と拡張現実。
『VR』はみんな知ってるVRゴーグル使って見るあれ。
『AR』拡張現実っていうとわかりやすいところで言うと「ポケモンGO」
これで劇的に変わるのが音楽ライブとかスポーツ観戦とかって言われてますね。どう変わるのか。これもすごいですよね。まず「マルチアングル」。
例えば、スポーツ観戦にスマホとかを持っていって、生でも見ながら、マルチアングルで多数同時接続の生中継をやるわけです。多数同時接続だから見てる人みんなのスマホみんな同じ画面ですね。気になる選手が今どんな顔してプレイしているのか、そんなことを別のアングルで同時に自分の手元のスマホに写ったりするんですね。
そんな時も、画面を操作したらポンと切り替わる。
そんな事もポンポン手元で映る様にできるんですね。
さらに、そう言う場面でVRも使えるかもしれないですね。
例えば、自分は来れたけど家族が来れなかった。でも家でVRで同じプレイを見れるんですね。逆にリアルでみるより良い席だったりして(笑)
そうやってスポーツの見方も全然変わるし、アイドルのライブとかも最前席をVRで見れる様になったりしますね。行ってるけど、マルチアングルで別の場所から見れたりとか。VRのマルチアングルの合わせ技をすると、会社から家に帰る道中で自分の好きなアイドルの横をずっと追跡して見れるかもですね(笑)
③ゲーム
ゲームは昔スーファミ時代・初代プレステ時代は死ぬほどやってましたけど、それからぱったりですね。今となってはめっちゃ疎い分野ですけど、もうすでに相当加熱してますよね。これも変わります。ゲームの全部がクラウドにある状態です。
オンラインゲームとかダウンロード方式とかも既に一般的になってますけど、今までとは全然違う規模の人数でプレイできる様になったりします。それも同時に、驚異的な容量で、しかも低遅延だから全然遅れない。
既にやろうとしているのがGoogleのこないだ発表された“Stadia”ですね。売るのはコントローラーだけ、それも持っていない人のためにって事なので、今ある全てのゲーム機のコントローラーが使えるみたいです。
必要なものはクラウド上にあって、アクセスすればそれでプレイできるみたいですね
Googleは既にYouTubeでゲームの力を知っていますからね。私は全然見ないですけど、ゲームの実況者の生中継とかすごい人気みたいですね。
だから、そういう生中継を見てる最中でも、
って思った瞬間にアクセスできるみたいですね。
とんでもない人数の人たちが一気に同時にゲームに参加するって未来も普通にあり得るんでしょうね。
そうなるともうゲームの数だけバーチャルの世界が存在する様になって、変な話、ゲームの中でゲームの中に存在する不動産の取引が行われたりとかもする未来もあるかもですね。
でもさすがGoogleって感じです。もう既にプラットフォームを完成させて、誰よりも早く未来に動いていますね。
④自動運転
もはや5Gの大本命ですね。“Connected Car”「繋がる車」って言われていますね。
例えば、代表的なところでテスラなんかが作っている電気自動車って、完全に電気だけで走る車で、その中にいろんなインターネットデバイスとかタッチパネルを搭載させてますけど、あれって結局「自動車の中にインターネットを入れていった」って感じの概念ですよね。
そうじゃなくて今はもっとすごいのが続々と出てきていて、例えば中国のEVベンチャーで“Byton”て会社があるんですけど、そこで作っている車っていうのが、むしろインターネットにつながっている大きなデバイス(要はスマホみたいなもの)に乗り物の機能が入って人が乗っている、そういう概念で作って行っています。
だからもう、色々なものの概念が180度変わりますね。今までの当たり前は当たり前じゃないし、そういう事やってるだけじゃ生き残っていけない時代に既になっているし、逆にこれまで見たこともない様なものが世の中に出てくる、これが面白いですよね。
中国の企業はやっぱり早いですね。CarがConnectedになるのは既定路線なので、それを前提としたものを最初からデザインしているわけですよね。すごい。
ちなみに自動運転てレベル0からレベル5までありますね。
レベル0
レベル0っていうのは手動で運転することなので『普通の運転』のことですね。
レベル1
レベル1っていうのは、加減速(アクセル操作とブレーキ操作)もしくはハンドル操作のどちらかを車がコントロールする事ができるという機能を備えた状態。多くの新型車に採用されてます。いわゆる『運転支援システム』です。
だから、危ないシチュエーションになったら自動ブレーキを踏むとか、レーンから外れたから自動補正する機能とか、そのどちらかがついていたらレベル1って事です。
レベル2
レベル2っていうのはそのどちらもが装備されてる状態。高速道路の渋滞時には大活躍です。
今どの辺かっていうと、レベル1は完全にできてレベル2を今頑張って作っているところですね。
例えば日産のセレナとか、オートパイロットってありますけど、あれはレベル2ですね。1回試乗したことありますけど便利でした。でも正直「自動運転」て言えるほどでもなかったですね。なんかやっぱり怖いですし。
それもそのはず、このレベル2までは正確には自動運転ではなく「運転支援」という事です。だから、事故を起こした時の責任はあくまでも運転者にあるんです。
レベル3
そしてレベル3までいくと、「自動運転」になります。基本的にはハンドル操作、アクセル・ブレーキは触らないで、運転に関わる全ての操作をやってくれます。
ドライバーは運転から開放されますけど、人じゃないと対応できない様なイレギュラー的な危険な状況になると操作を求められるので、必ず運転席に座っていなければいけません。
そしてなんと、基本的にドライバーが操作を行う必要がないので、事故の責任はシステム(クルマ)側になります。そのためレベル3以降の実用化は、政府を中心に法整備(事故時の責任など)やインフラの整備が必要になります。
レベル4
レベル4ていうのは、特定のエリア(例えば大阪市内)だったら全域電波が届いているので、何もしなくていい、運転席もない、乗ったら自動的に目的地に連れて行ってくれる。運転操作は一切必要なくなります。
こうなったらまさに自動運転て感じですね。
レベル5
レベル5っていうのはその国全域でそれが行われている状態。
「完全自動化」の完成ですね。運転操作は全て自動車がやります。シートアレンジやデザインの自由度が格段に上がるので、本来の車の形とは全く違ったパーソナルモビリティに進化します。
まるでリビングにいるみたいに、家族みんながくつろぎながら移動できる、安全で快適な移動手段として、車の位置付け自体が根底から変化します。
ではこのレベル5がいつ頃実現するのかっていうと、2030年代って言われています。
おー、まさに私の5億円達成目標としている時期ですね。
でも、指定エリアだけ(例えば東京都内とか大阪市内とかそういう都市圏だけ)とかであれば、2020年代になるって言われています。
だから「低遅延」ってのが重要になってきます。緊急時にブレーキがちょっと遅れたりしたらエライ事ですからね。『絶対に遅れない』っていうぐらいの水準まで整うまではレベル4その次の5は実用化できないわけです。
なので、この自動運転が現実化するための必要な条件が存在する「5G」ってある意味すごく重要な分岐点なんですよね。だからこそトヨタはいち早く対応しようとしているわけですね。
⑤医療
人命の絡みじゃないですけど、医療はまさにそうですよね。
超低遅延でミスが起こらない事が確立しない限りはここには進めないですけど、実現性・ニーズはかなり高いですね。
例えば、普通の診察なんかでも、高画質でリアルタイムなので、例えお医者さんが遠隔地にいても患者さんの診察ができちゃいますよね。田舎にいてもできるし、逆に地方のお医者さんが不足しているところにも高度な医療を提供する事が可能になりますよね。
診断だけじゃないですね。手術もできる様になりますね。まぁ段階としてはまず手術の「指示をする」っていうのが一つ前にあるステージのようです。
例えば地方の専門医がいて、名医と言われる人が傍で細かな指示を出す。高画質なので状況も克明にわかるし、低遅延なので同時にできる。これも低遅延が重要なのは説明不要ですね。トラブル時にディレイがあったらえらい事ですから。「先生固まってる・・・」みたいな(笑)
まぁでもそういう事ができるわけですけど、結構いろんなところで報じられているもはや現実的な未来となるのが、ロボットですね。お医者さんが遠隔地から操作して手術する事ができる様になります。
お医者さんはどこにいても、鮮明な画面で患部を見ながら、まるで自分がやっているかの様に手術できるわけですね。
適宜ズームしたり、そんでもってすごいのが、お医者さんのちょっとした手ブレまで補正してくれるみたいです。
世界的に権威ある先生が本当にその技術を必要としている患者さんに医療技術を届ける事ができる様になりますね。素晴らしい。
こうなると、基本的にはロボットにお任せ、その上でお医者さんとして本当に自分が関与しなければいけない仕事に従事する事ができるわけですね。
⑥商品購入
これは我々の私生活に一番密接に関係してくることかもしれませんね。商品購入の自動化です。
まさしく未来の店舗ですけど、代表的な有名事例をあげるなら『Amazon Go』ですね。
今は日本でもようやくキャッシュレス決済の流れができてきましたけど、決済という行為すら必要なくなります。
要は欲しい商品を手にとって、そのまま店を出れば会計もそこで完了している。店舗内に無数にカメラを配備して入店から全てを監視し、全ての作業を自動化。
これにより驚異的に人件費をカットできるだけでなく、今あるちょっとした人と店との間のトラブル、例えば箸入れ忘れたとか、そんな事もなくなります。
Amazon Goは昨年初めにアメリカシアトルで既にオープンされていますね。それにそういう「完全自動無人店舗」は中国でも、もうかなり増えてきています。
日本では一部でSuicaで利用可能な店舗が既にありますね。今は入店と同時に「ピッ」てやってますけど、いずれはこの「ピッ」ていう作業すら不要になります。要はタッチレスゲートになるわけですね。持ってるだけで認証作業ができてしまう様になるんですね。これは電車の改札機でも同じ流れになるのは確定的ですね。
第2章まとめ
第1章では、主に5Gの基礎的な部分に関する説明を行いましたが、この2章では、5Gの通信インフラで展開されるビジネスの在り方やそれにより今後伸びていくと言われている業界について説明しました。
こうして取り上げていてつくづく思いますが、インターネットの登場と進化によって我々の生活は本当に変わりましたよね。10年前くらいでは全く想像もつかないような世の中になりました。
それも「ただ豊かになった」っていう側面だけじゃなくて、その進化のスピードと同じように、それを扱う我々の考え方や在り方までも同じように変化をする事が必要になり、そのスピードについていけないものは容赦なく淘汰される残酷な現実があるのも事実です。
次の最終章では、5Gが普及した時の未来の姿や、知っておかなければいけない新たに生まれるであろうリスクについて説明していきたいと思います。
ここは本当に重要なところだと思います。何事も良い側面だけでなく、負の側面も同じだけ存在します。便利なものであるからこそ、はらむリスクも甚大です。それを扱う人間は、これまで以上に高いレベルでの倫理観や道徳心を持っていなければ、持て余したその力によっていずれ自分たちの身を持ち崩す事に繋がります。
そうです、力を持てば持つほどに賢くならなければいけないという事ですね。
ではまた。