2030年に運用資産額5億円達成を目標にしている“あきひろ”です。
今年2020年に入ってから程なくして現れたコロナウィルスの驚異に対する不安が世界を駆け巡り、株式市場は連日下げ一色で、米国株は2営業日連続の大幅下落となっています。
株式市場にいれば必ず遭遇するこの手の調整局面
こんな時にどのような心持ちでいるのが良いか考えてみました。
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こういう時は一旦諦めて退散した方が良いのか?
株式市場からは資金が退去し、どこで下げ止まるかわかりません。
このまま止まる事なく下がり続ける気がして、逃げたくなる気持ちになるでしょう。実際一時的に退散していく人・機関が多いわけです。だからこそ株価が下がっているわけですから。
一方そんな中自分は市場に止まり続けているわけです。まぁ逃げ遅れたと言ってしまえばそれまでですが(笑)そもそも上手く逃げられるものなのかというと、なかなかそんな簡単にはいかないのが相場の世界。
そんなに簡単に逃げられたら誰しもが億万長者なわけで、大方の場合は市場が縮小していくのをただ指を加えて見ている事しかできないのが実情でしょう。それでも長く相場に関わっている上での感覚的なものですが、ここで簡単に諦めて退場してしまうのも賢明ではないと率直に感じているのも事実です。
わからない事に無闇に怯えず買いの好機とする
今年のモットーは『備よ常に』そう何度か当ブログでも記して参りましたが、今この局面においてもその行動指針は守っていこうと強く思っています。
実際、こうなる少しから調整局面に安値で拾うために仕込んでいた株式を欲しい価格で拾い上げる事もできています。後にこれで良かったと思えるように、ここはしばし心を強く保ち、粘ってみようと思っています。
今後のシナリオをシミュレーションし、心の準備をしておく
ところで、今回のコロナウィルス騒動によって考えられる今後の影響を少し掘り下げていこうかと思います。
感染者の数は膨らみ続け、日に日に状況が変わっていくので、大して根拠のない憶測はこの際取っ払います。
もし、ある程度早期のうちに騒動が鎮静化すれば、市場は反転し、かつての上昇基調を取り戻すと考えて良いかと思っています。
一方で、長引けばそれなりの下げ幅と損失は覚悟しておいた方が良いでしょう。
その下げ幅が現実化した時、自身のリスク許容度を超え、メンタル的に耐えられそうにない場合は一時退散しておくのもアリです。
また、実際の経済活動の現場においても既にサプライチェーンに大きく支障をきたしており、時間差で実体経済に影響してくる事はもはや免れないと言って良いでしょう。
私が勤務している会社の海外事業においても、既に対中国の事業には多分に影響が出ており、中国とは直接関係のない市場にも大きく波及しています。とりわけ原材料の調達においては早期の段階で影響が表面化してきました。
明るみになってはいませんが、どこも似たような様相かと思われます。
ここから言えるのは、仮に早期鎮静化して一時的に株価が持ち直したとしても、実体経済への影響が表面化して、それが業績に悪影響を及ぼしていることが確認できれば、それに準じる形で株価も低迷する事が考えられます。
さらに長引いた場合のストーリーとしては、経済活動の停滞によって立ち行かなくなった企業の倒産と、さらにそれによる連鎖倒産。それが金融市場を冷え込ませる要因になって、坂を転げ落ちるように大暴落して経済危機に突入、そんな事も現実視される状況です。このくらいの事は想定しておいた方が良いでしょう。
過去の事例はあくまでも過去。参考にするのも程々に。
ちなみに、中国が発端という事で良く比較されている2003年に流行したSARS。当時と決定的に違う点は、その後の中国自体の経済成長によって、世界経済全体の「中国依存度」が遥かに高くなっている点。
そして、中国人観光客の激増。これによって初期の段階で観光地を中心に拡散した事。しかも中国人観光客が一際多い春節休暇のタイミングとバッチリ重なった事がこの事態にブーストをかける事に繋がりました。
ここ十数年で飛躍的に経済成長した中国という国の特質が、感染のスピードを著しく上げた事に加えて、情報技術の進化により情報拡散スピードの圧倒的に早くなり、ちょっとしたネガティブな情報も世界中に一瞬にして流れてしまう事が、市場の不安定さを後押ししています。
悲観しない。色々経験して強く賢くなる。
リーマンショックから今年2020年で丸12年を迎えます。「そろそろリセッション突入か?」とか言われながらも堅調な株式市場と世界経済。しかしまさかウィルスが蝕む事になるとは、なかなかに想像しがたい事で、それもまた面白いところと言えます。
かつてとは比べ物にならないほど進化した現代社会、過去の恐慌経験の教訓も経て、なんだかんだ人間社会は少しずつ強くなっているのは間違いありません。
かつて乗り越えられなかった障害も、確かに乗り越えられるようになって進化していくのが我々人類です。
今回の騒動、これを一つの試練として乗り越えればさらに強い社会になるのは間違いないでしょう。
実際、各所の労働現場においては、これを機にテレワーク、在宅勤務、時間差出勤、web会議などの導入が進んでいっています。
これにより否応なく、結果的に業務効率を改善する具体策を進めていく事になるでしょう。
一時期沈み込んだ市場も、その後の人々の頑張りによってまた盛り返していく。新たな大きな障害もそれを乗り越える事でさらに強くなる。我々投資家はそれを信じて市場残留を選ぶ。
このような選択肢を取り、行末を見守る事が個人的には自尊心が高まる行動であると、冒頭に述べた『ここで簡単に諦めて退場してしまうのも賢明ではない』に対する答えになるのです。
【最後】買っているのは『投資家心理』じゃない。『会社』だ。
竹田和平氏の言葉で心に残っているものがありますが、会社の価値は毎日変わるものではなくて、株価が毎日変わるのは、ただ単に株主の都合で変わっているだけ、という事。
株を買っているのではなく、会社・事業を買っているのだという心がけ、ここを再認識しておきたい次第です。
そうなれば、やるべき事はやはり、良い会社への投資を引き続き実践していくのみ、という事になります。
しかしまぁ精神論だけでも上手くいきません。このような先行きの不透明性が一層色濃い局面においては、購入時期をずらした定額の積み立てが、やはり強みを発揮するでしょう。
では、引き続き相場の荒波を味わっていきます。